2023年12月30日に急速進行性間質性肺炎で亡くなった演歌歌手・八代亜紀さん(享年73)の銅像除幕式が、19日に東京・西五反田の安養院で行われ、110人が参列した。
生前、八代さんが同寺院とモニュメント制作を約束していたことから、所属事務所が主催となり、一周忌にあわせて両親とともに眠る寺院の敷地内に銅像を設置。銅像は高さ160センチ、土台30センチの等身大で、八代さんが代表曲「雨の慕情」を歌唱している姿が再現されている。
除幕式では「雨の慕情」が流れる中、表情や体のラインまで細部にこだわって制作された銅像が披露され、参列者から温かい拍手が送られた。
発起人として参加した作詞家の悠木圭子さん(88)は、ヒット曲「なみだ恋」や遺作「想い出通り」で八代さんとタッグを組んだ人物。「亜紀ちゃんとは出会ってから53年。たくさんの愛をもらいました。ここに銅像ができるなんて本当にうれしいことです。でも、まだ亜紀ちゃんがいなくなった実感がありません。いつも元気をくれる存在でした。立派な銅像ができて本当に良かったね」と、声を詰まらせながら天国の八代さんに想いを届けた。
銅像のそばには、八代さんの言葉「遠まわりでも つまずきながらでも ひとすじに生きる それがすばらしき人生」が直筆で刻まれたモニュメントも設置。優しい歌声と人柄は、これからも多くの人々の心に生き続ける。