桂小文枝が、能登半島の復興支援を目的としたノーギャラ落語会を全国55カ所で開催する計画を発表した。彼は、赤字覚悟での開催を決意し、復興支援への思いを強調した。

落語家の桂小文枝が19日、大阪市内で会見を開き、「きん枝改メ四代桂小文枝 芸歴55周年記念大作戦 YOUNG GO GO!~落語家人生山あり谷あり谷あり~」の開催を発表した。

芸歴55周年を迎えた小文枝は、全国各地の自治体や企業、個人からのオファーを募り、チャリティー落語会を開催する計画を明らかにした。目標は55カ所での公演で、収益は今年1月の能登半島地震や9月の豪雨被害など、被災地への支援金として寄付される。

能登地方在住の知人から被災地の現状を聞き、「能登が置き去りにされているのではないか」と感じた小文枝は、「これまで世の中に多大なご迷惑をおかけしてきた分、恩返しをしたい」と語り、この企画の背景を説明。「公民館や商店街の空き店舗など、場所さえあればどこへでも行きます」と意気込みを示した。

売り上げの中からギャラ分を固定額でプールし、それを寄付金に充てるため、小文枝自身には「一銭も入らない」という。必要経費は別途賄う形で、赤字も覚悟の上だと明かした。さらに、透明性を確保するため、最終日には寄付金の総額を公表する予定だ。

会場は30~100人規模を想定しており、締め切りは設けない。「来年1月5日で74歳になります。多くの方を見ていると77歳や78歳が一つの節目だと思うので、残された数年で55カ所をお遍路のように巡れれば」と、ライフワークとして活動を続ける意向を語った。

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